イタリア旅行中に一目惚れでマキネッタを購入したmoka_latteです。
今回も「モカ・ラテの考え方」シリーズをお届けします。第三弾となる今回のテーマは「抽出方法」です。「自宅で楽しむ贅沢なモカ・ラテ」を作るうえで、マキネッタでの抽出時に私が大切にしているのは「再現性」です。あまり細かいレシピが見当たらないマキネッタにおいて、私が再現性を高めるために行っている工夫をご紹介します。
1.「大雑把でいい」の、その先へ
マキネッタは、家庭で手軽に濃いコーヒーを楽しめる素晴らしい道具です。「細かいことは気にせず、ラフに淹れるのがいい」という意見もよく耳にしますし、そうした気軽さはマキネッタの魅力の一つだと感じています。
しかし、「今日の一杯を、今までで一番のモカ・ラテにしたい」と感じることがあるなら、少しだけロジカルに向き合ってみるのも、面白い選択肢かもしれません。狙い通りに美味しく淹れたと言えるようになったら、自宅ラテが一層楽しく、贅沢なものになるはずです。
2.変数を整理して「味の解像度」を上げる
マキネッタは、「変数(味を変える要素)」が多い道具です。
| 豆の量 | コーヒーの濃度とお湯が通る際の抵抗に寄与 |
| 挽き目 | 抽出効率と内部圧力に直接影響 |
| 初期湯温 | トータルの抽出時間に影響 |
| 火力 | 抽出スピードに影響 |
これらが毎回バラバラだと、せっかく美味しい一杯が淹れられたとしても、なぜ美味しかったのかが分かりません。
そこで私が行っているのはのは、「変数を一つに絞り込み、他を全て固定する」という考え方です。
3.挽き目以外のすべてを「固定」する
味を意図通りに調整するために、まずは固定する要素を決めます。私の場合は、豆の量・湯量・温度・火力を「基本の数値」として固定します。
(具体的な数値については、こちらの基本レシピを参照)
こうして土台を固めることで、味を調整するのは「挽き目(グラインドサイズ)」という一点に集約されます。
4.挽き目で味を「追い込む」プロセス
他の条件を固定していれば、あとは挽き目を変えるだけで、狙った味に近づけていくことができます。例えば、以下の通りです。
- 雑味やエグみが気になる時: 過抽出の可能性。挽き目を少し「粗く」して抽出効率を落としてみる。
- 甘さが物足りない時: 未抽出の可能性。挽き目を少し「細かく」して抽出効率を上げてみる。
以前、12月のまとめ記事でも触れましたが、僅かな挽き目の違いで同じ豆でもチョコレート感の出方が劇的に変わるポイントが見つかることがあります。
前回の結果を今日の抽出にフィードバックし、理想の味へじわじわ近づけていく。このプロセスが、自宅ラテをより楽しく、贅沢なものにしてくれます。
5.まとめ:日常の道具を、自分なりの「精密な一台」に
もちろん、ラフに淹れる楽しさを否定するつもりはありません。
ただ、少し余裕のある時に、この「再現性」を意識した淹れ方を試してみてください。自分が意図した通りにモカ・ラテの味を調整できた時、マキネッタは自分なりの精密マシンへと進化します。
「モカ・ラテの考え方」シリーズとしてお届けしてきた、哲学、豆選び、そして抽出。これらを組み合わせた先にある一杯が、皆さんにとって何物にも代えがたい「贅沢な時間」になることを願っています。
さて、理論編はここまで。次回からは、今回お話しした「追い込み」の過程で出会った、具体的な豆のレビューや日常の試行錯誤を、またゆったりと綴っていきたいと思います。
関連リンク
〈モカ・ラテの考え方シリーズ〉
〈モカ・ラテ〉
〈エアロプレス・ラテ〉